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Faculty of Agriculture

農学部
農が拓く未来。

永遠に動ける補給食を。

石原 健吾 准教授
体づくりに必要なのは、自分にあった食のバランス。

「バランス良く食べなさい」。小さい頃にそんなことを言われた経験はありませんか。肉や魚だけでなく、野菜を食べる。ビタミンやたんぱく質を摂取する。頭では分かっていても、朝ごはんを抜いたり、偏食をする若い人が結構います。意外と本人は平気だったりするのですが、きちんと調べてみると体にダメージを負っていることがわかったりします。私の専門分野は「食べ方」。研究を繰り返して日々実感することは、食べるだけで健康になれる魔法のような食品はないということ。これを食べたら「筋肉が落ちない」「糖尿病にならない」と謳われるサプリメントよりも、日常の食事こそが体づくりや健康づくりの大きな割合を占めます。例えるなら車と同じで、ハンドルとブレーキのどちらが大事かと言われても、きっと答えられませんよね。止まる時はブレーキが必要。でもカーブではハンドルが重要です。栄養素にしても、個人の体格、生活習慣によって大事な栄養素のバランスは変わります。栄養素を偏らせて超高級のハンドルを持っていても、ブレーキが壊れていれば意味がないのです。

デンプンが、アスリートの常識を変える。

私自身、サイクリングを趣味にしていて、食事の大切さをいつも肌で感じています。特にレースなどでは大量のカロリーを消費するので、しっかりと食事をとっていないと目の前が真っ暗になり、パワーが出ない状態に陥ります。では、スポーツの場合、何をエネルギーにしているのか。答えは、デンプンです。おにぎりなどが分かりやすい例です。その成分を水に溶けやすくしたのが「デキストリン」です。これを水に溶かして飲んでいれば永遠にエネルギーが得られるかというと、そうではありません。長時間にわたり飲み続けると吸収されにくくなる現象が起きます。その解決策をいままさに研究している最中です。デンプンの構造や製品の形状を見直しながらマウスやヒトでの実験を行い、吸収率を高めて「動き続ける人」にエネルギーを供給し続けることができるのかを調べています。最初に、人間の生活はバランスといいましたが、一般の方とアスリートではバランスは変わりますし、個人によっても異なります。スポーツをする身としても、動き続けることができる補給食を完成させれば、スポーツ界の常識が変えられるかもしれないという未来にわくわくしています。

研究が創る未来
永遠に動ける補給食を。

もしも今研究している「ずっと飲める補給食」が実現すれば、例えばスポーツの長時間カロリーを消費するトレイルランや登山なども、より長く活動することが可能になると思います。またアスリートだけでなく、「ずっと飲める」を別の視点から見ると「食欲と関係なく飲んで吸収できる」ということでもあります。高齢者になり食欲が不足してエネルギー不足の方にも高齢者フードとしても提供が可能に。より高みに。より健康に。様々な人のエネルギー源になる可能性を秘めていると思います。

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