Need Help?

Faculty of Agriculture

農学部

農場・施設・設備

農学部牧農場

キャンパス近くの農場で米や野菜を自分の手で育て、農学の学びの基礎を体験する

瀬田キャンパスからバスで15分ほどの距離にある約2. 7haの教育を目的とした実習用農場です。コメやコムギ、ダイズ、季節ごとの野菜などを学生たち自ら栽培・管理しています。ドローンなどスマート農業を体感するための機器の導入をはじめ、設備の拡充も常に行っています。

農学部牧農場

農学部牧農場

種をまき、育て、収穫し、流通させ、食す「循環の概念」を体験的に学ぶ

農学部牧農場は教育を目的とした農場で、主に「食の循環実習」で農業について学ぶために使用します。「食の循環実習」は農学部全学科の学生全員が参加するのが特色で、入学後すぐに田植えからスタートし、秋には稲刈りなどを実施。あえて手で植え、鎌で刈ることで、伝統的な農業の大変さや穂とモミの付き方などを実体験として学びます。また、小型の耕運機を用いて土づくりをし、ダイコンやラッカセイ、ダイズ、タマネギやソラマメ、ナスやトマト、カボチャ、スイカなども種子や苗から育てていきます。学生自ら栽培するものを決め、植え方や育て方を考えながらすすめていき、水やりから除草や病害虫防除、施肥など、すべて自分たちで行います。植え方や育て方で収穫量が変わることや、農業は天候をはじめ自然に大きく影響を受けることなど身をもって学修します。学生が常に農場に訪れられるよう農場行きバスを運行。農場には3名の農業専門技術助手が常駐するなどきめ細かな指導を行える体制も整えています。「食の循環実習」以外でも、作物の生育・収量調査やスマート農業の体験実習などに牧農場は使用されます。大型のビニールハウスも建設予定で、雨天時の農場実習も行えるようになります。

農学部牧農場

農学部牧農場

農場WEB特設サイト

学外ゼミ活動

食料生産者を訪ね、話を聞き、仲間と議論を重ねて、社会課題への柔軟な思考力を養う

学外ゼミ活動は、「現場のリアリティの探究」として位置づけられるものです。食料生産を生業とする方々の元を訪問し、生産者目線の工夫や抱えておられる課題についてお話を伺ったり、種まきや収穫といった作業に参加させてもらったりすることで、学内での学びを深めることができます。中川ゼミのテーマは、環境 ・観光 ・食の観点から、地域資源の持続可能性や地域づくりについて考えること。例えば、京都市内の有機農産物の生産・卸企業では、環境や資源の持続性と、流通販路の確保や拡大といったビジネスとしての確実性との両立をめざした農業のあり方について学修。また、丹波篠山市では、黒豆、山の芋などの農産物の収穫体験や直売所の見学、獣害問題や都市部からの移住についてのインタビューをとおして、新規就農の可能性や魅力を知ると同時に、きれいごとでは済まない農業の現実を知ることができました。このように学外ゼミ活動は、現場に生きる方々の思いや経験を直接聞かせてもらうことで、さまざまな社会、環境の問題を自分の問題として考える機会につながっています。このような経験は、幅広く柔軟な思考を身につけることの礎となります。また、学生同士や現場の方々とのコミュニケーションから、社会はさまざまな人々の集合体であり、「答えは一つではない」ということを実感し、意見の違いをポジティブに捉え、建設的な講論が生まれることが期待できます。学外ゼミ活動は、新たな知識や情報を得る機会として、また「自分の当たり前」を見直す機会として、学生生活をより豊かなものにしてくれます。こうした経験は、社会に出た後、協働の可能性を信じ行動できる力を養うことにつながるものだといえます。

学外ゼミ活動

地域の農業資源を活かした地域ブランド商品の開発や都市農村交流イベントの開催に貢献

私たちのゼミでは、滋賀県随一の柿の産地である高島市今津町深清水の地域活性化に取り組んでいます。そのなかで、栽培放棄園の活用策としてオリーブ栽培をすすめている高島深清水オリーブ産地協議会と連携協定を締結し、「しがのふるさと支え合いプロジェクト」などの滋賀県のプロジェクトのもとで、オリーブの産地化をめざした活動も行っています。これまで学生たちは、都市農村交流イベント(柿祭り、高島ロングライド)のサポートやオリーブの植樹、オリーブ茶の商品化に向けたパッケージデザインなどを実施。2021年6月には、オリーブ茶の販売が実現しました。この商品販売の実現をきっかけに、現地では豊富な地域資源を商品化しようとする取り組みが進行しています。今後もゼミの活動として、柿やオリーブをはじめとする深清水の地域農業資源を活かした地域ブランド商品の開発をサポートしていく予定です。このように、学生たちは現地を直接訪れ、地域を自分の目で見て、自分の足で歩いて感じ、現地で暮らす方々と対話を重ね、実際にプロジェクトに参加。それにより、生産現場から流通・消費に至るまでのフードシステムの課題をとらえ、その解決方法についても深く考えていきます。そして、地域の生産者や販売業者、県の関係者など多彩な主体を巻き込みながら当事者の一人としてプロジェクトをすすめるなかで、「話を聴く力」や「感じる力」、冷静な分析力や調べる力をはじめとした「考える力」が養われます。同時に、地域において新しい取り組みや連携が広がっていく様子を目の当たりにすることで、学修のモチベーションが高まり、地域に関わる仕事への関心も向上します。まさに、社会全体が学びの場といえます。

食料農業システム実習(香港)

香港でのインターンシップをとおし、グローバルな視野や異文化を理解する思考力を育てる

香港貿易発展局が主催するアジア最大級の食の見本市「香港フードエキスポ」が毎年8月に開催されています。2019年は世界21ヶ国・地域から約1, 570社(日本からは約270社)が出展し、約45万人が来場しました。食料農業システム実習(香港)では、学生たちが香港フードエキスポに出展する日本企業のブースでインターンシップを行い、香港をはじめ世界中のバイヤーや消費者に対する試食品提供などのサポートをします。また、在香港日本国領事館、JETRO 香港事務所、日系企業などを訪問して、香港の政治・経済状況や日本からの食品・農産物輸出の現状について学修。さらに、香港の小売店や市場でフィールドワークを行い、日本産食品・農産物の流通実態についても調査します。香港滞在中には交通機関に乗ったり、買い物をしたり、多彩な人と交流したりするなかで、日本と異なる文化や生活習慣を五感で学べます。香港を舞台としたこれらの多彩な活動をとおして、グローバルビジネスへの理解を深めながら、グローバルな視野や、異文化を理解する柔軟な思考力を身につけられます。同時に、海外の視点から日本の農や食の素晴らしさを感じられるので、日本の農と食を守る大切さもより強く理解できます。香港を訪れる前には事前研修を実施。香港は日本の農林水産物輸出先国・地域第1位であることや、香港に輸出される日本産農畜産物、インターンシップ先企業の基本情報や商品知識などを調査・研究し、学生自身がプログラムの目的・目標を明確化します。そして帰国後の事後研修において、目標に対する自分の成長について、レポートの作成や発表を通じてアウトプットする機会も設けています。

海外農業体験実習(タイ、ハワイ)

国際的な農と食の感覚を育む

農業はさまざまな地域の気候的・土壌的特色や地域に根付いた食や農の伝統と共に発達し、今に至っています。「農」に関するグローバルな視点の醸成には、海外の農業事情を体験することが重要です。農学部では、タイとハワイを訪問国(州)として、全学科生を対象に海外農業体験実習を開設しています。海外農業体験実習では、事前学修として、ビジネスマナー、海外渡航時の安全管理および健康管理、人々との接し方、基本的な現地語での会話などについて学んだうえで、現地を訪れます。実習後は、各地で学んだ内容を英語でプレゼンテーションするなど、実習を振り返ります。

タイでは、現地の「食」や「農」の実態や問題点を題材とした講義を受講するとともに、タイの農業関連施設や農業の現場、食品工場などのさまざまなフィールドを視察・調査します。カセサート大学(タイで最初の農業大学としても有名)を拠点に、現地の学生たちと一緒に講義を受けたり、東南アジア最大とも言われる卸売市場を見学します。また、私たちに馴染みのあるクックドゥやタイ国内用の調味料をつくっている味の素株式会社のタイ工場を見学し、日本企業のタイ生産工場から日本への食品輸出について学びます。

ハワイでは、ハワイ島の本願寺施設、農業関連施設や農業の現場、食品工場を訪問し、現地の農家や日系企業に勤務する方から指導を受けることにより、ハワイ島での日系移民の開拓の歴史から食と農業を取り巻く現状について講義や観察によって学びます。コーヒーで有名なコナ地区で収穫体験や栽培について学んだり、UCC の広大なコーヒー農園を訪問し、線虫対策についてお話を伺ったりします。また、USDA(アメリカ合衆国農務省)の研究所では、ハワイの遺伝子組み換えパパイヤの開発背景や、育成・流通の現場について学びます。

海外での農業と食の実態を、体験をとおして学修することで、「食」と「農」に関する多角的かつ公平な国際的視野を育成し、グローバルに活躍できる農業専門家として、将来の進路選択拡大につながります。(実習行程は年度により異なる場合があります。)


農学部パンフレット 学びの環境
デジタルライブラリー

デジタルパンフレットも併せてご参照ください。

Request Information

資料請求