食品栄養学科

栄養や健康の観点から農作物を捉え、健やかに生きるための「食」を学ぶ。


健全な食を考える。
学びのポイントは?
  • 「農」を理解した管理栄養士をめざすことができる。
  • 「食」の栄養と健康に関する正しい知識・技術を修得することができる。
  • 地域社会、福祉・医療現場での実践を通して学びを体験する。
  • 地元の料理人と協力し、地域の食、伝統のおいしさについて学ぶことができる。

食品栄養学(フードサイエンス・ニュートリション)

「食」の栄養と人の健康を想う。

「食」の栄養と人の健康を想う。「栄養」と「健康」の観点から農作物を捉え、人が生きていく上で不可欠な食を「加工する」課程から「食べる」段階まで一連の流れを通し、体系的に理解します。そして、健康な食生活、食文化の継承を実現していくために大切な「食育」の概念を学びます。食の大切さを知るとともに、食にまつわるさまざまな問題への正しい知識・技術を修得。食の安全・安心にとどまらない、「健全な食」の実現を考えます。


社会で求められる管理栄養士の養成課程を設置。

本学科では、管理栄養士の資格取得をめざす課程を設けています。管理栄養士は、正しい食事で健やかな毎日を過ごせるように、食生活を指導する専門家です。食の安全性や食育に対する意識の高まりとともに、近年大きな注目を集めており、医療・教育機関から福祉施設、一般企業まで活躍のフィールドが広がっています。充実したカリキュラムで、管理栄養士国家試験の合格をサポートします。

講義

解剖生理学

管理栄養士の必須教科。人体のシステムを学びます。

久保田 優 教授

食品栄養学科は、管理栄養士養成課程です。学生は卒業後、国家試験を受験して「管理栄養士」の免許を取得しますが、その受験資格として多くの必須教科の単位取得が義務づけられています。医学・臨床分野もそのひとつで、「解剖生理学」は「人体の基礎」という位置づけで1年生後期に学びます。「解剖学」は「構造」を、「生理学」は「機能」を意味しますが、両者は密接な関係があり切り離すことはできません。よって、本講義では人体をいくつかのシステム(例えば、消化器、循環器等)に分け、「解剖」と「生理」の関連を詳しく提示します。講義は、パワーポイントを用いて作成したレジュメを基に、教科書を併用してすすめます。医師(小児科医)としての経験を踏まえて、2・3年生の「臨床医学」への橋渡しを念頭に講義します。時々、雑談やジョークを交えて、「暗記する」のではなく、「考える」楽しい医学習得を目指しています。
管理栄養士の必須教科。人体のシステムを学びます。

食品化学

食べ物に精通した管理栄養士を目指して、食品の栄養成分を理解する。

土居 幸雄 教授

食品は、安全で栄養に富むことはもちろん、美味しくなければいけません。また、最近では、身体に良い成分を持つ機能性食品がもてはやされ、健康の維持・増進に役立つことが期待されています。さらに、いつでもおいしく食べられる加工食品がお店を賑わしています。食品のこれらの特徴を知ったうえで、栄養指導を行うことが管理栄養士には求められます。食品の特徴を理解するには、まず、食品の成分を科学的に理解する必要があります。そこでこの講義では、食品の主成分である水、糖質、たんぱく質、脂質の構造、化学的性質、反応性について勉強します。また、食品に含まれる嗜好成分の構造や性質を学び、さらに、食品成分の化学変化について学びます。この学びを通して、食品の生育・生産から、加工・調理を経て、人に摂取されるまでの過程における食品の各種成分を理解する基礎が培われ、人体に対する栄養や安全への影響を評価することが可能になります。
食べ物に精通した管理栄養士を目指して、食品の栄養成分を理解する。

調理学実習Ⅰ・Ⅱ

さまざまな食品を「おいしく」調理する技術を学ぶ。

山崎 英恵 准教授/朝見 祐也 講師

管理栄養士・栄養士の仕事の中で最も重要なもののひとつに、病院等の給食施設などで行う「栄養管理」という業務があります。栄養管理では、対象者に必要なカロリー、栄養素の量の目標を立てて、目標に見合った献立作成を行います。この仕事をすすめていくうえで大切なこと、それは、「調理」に関する知識や技術をしっかりと習得していること。また栄養管理の計画で得られた献立を、おいしいと満足して食べてもらえること。調理学実習の授業では、食品が食事設計、調理操作を経て料理として食卓にあがるまでの流れを総合的に学びます。また、調理に使用する食品の素材の特性を把握し、衛生的で栄養に富んだ、そしておいしい料理を提供するための技術を修得していきます。さらには、世界各国における料理の基礎・応用調理技法について学び、多様な食文化への理解を深めます。こうした技術を習得することによって、しっかりとした栄養管理の仕事ができる土台をつくります。
さまざまな食品を「おいしく」調理する技術を学ぶ。

研究紹介

便秘を改善する上手な野菜のとり方

中村 富予 教授

わたしは、長年、大腸がんを予防する食事と運動について研究してきました。便秘は大腸がんの重要な原因であるとされていたために、便通、便の状態について研究しました。しかし、便秘は大腸がんに影響を及ぼさないこと、食物繊維を多くとったらよいかというと、必ずしもそうではなく、野菜の種類によって、便通や便の状態が変化することがわかりました。そのために、現在、野菜の種類やとり方と便通、便の状態との関連を研究しています。食事性便秘の方では、食事を変えるだけで便秘が改善することが多いのです。
人は高齢になるほど腸の機能が衰えていくため、便秘になりやすくなります。超高齢社会に突入する日本では、これからますます便秘の方が増えると考えられます。高齢者の方では、便秘から食欲不振となり低栄養をきたします。科学的根拠に基づいた便秘を改善できる野菜のとり方のパンフレットやレシピ集をつくれたらと考えています。野菜を1日350g以上とると、日本人に不足しがちなカルシウム・カリウム・ビタミンC・食物繊維等が補えますが、野菜の摂取量は292.3g(平成26年度)とまだまだ少ないのが現状です。1日350g以上の野菜をとる取り組みも必要です。
龍谷大学農学部が立地する、滋賀県にはおいしい近江野菜があります。近江野菜を使ったおいしくて、しかもたっぷり野菜がとれるレシピ開発に取り組みたいと考えています。
中村 富予 教授

「ゆりかごから墓場まで」のスポーツ栄養学

石原 健吾 准教授

スポーツ栄養学には、運動選手の競技能力を高める役割と、一般の人々の健康増進を支える役割の2つがあり、その両面から研究をすすめています。
①持久運動能力を高める食品素材の開発
長時間にわたる自転車、トライアスロン等のエンデュランス系種目のパフォーマンスを増加させるためのスポーツドリンクの設計等、基礎栄養学と運動生理学の知識を活用した食品素材の評価・開発を食品メーカーと共同で研究しています。
②中高スポーツ選手向けの栄養サポート活動
管理栄養士を目指している有志グループを中高部活動のサッカー部、ラグビー部、バスケットボール部に派遣して栄養サポートをしてきました。中高の部活動の現場では日常的に食教育が行われることがないので、スポーツ栄養の知識を活かせるチャンスが沢山あり、研究のヒントがたくさん転がっています。最新の研究機材や栄養学の視点を持ち込むことによって管理栄養士養成校ならではの栄養サポート活動を意識しています。選手のための栄養サポートを目指しつつも、学生にとっては学内から一歩踏み出して顧問の先生方と行うディスカッションは得難いインターンシップ体験となります。
③中高年の健康増進に資する日常生活習慣に関する研究
階段歩行や一万歩コースでの散歩、電動自転車の利用時の運動強度を測定しました。健康が気になる中高年に、体に良い運動習慣についてアドバイスするためにデータを収集してきました。
石原 健吾 准教授

正しくタンパク質が生産されるって、とっても大事なんですよ。

山﨑 正幸 准教授

タンパク質が異常凝集することで起こる疾患とその治療
アルツハイマー病、パーキンソン病等といった現代疾患が発症する原因は、タンパク質が異常な形で生産されることにあります。近年わたしは、欧米で著名なアンチトリプシン欠損症という遺伝疾患に関する研究をすすめてきました。この疾患は、我々の肺を炎症から護るアンチトリプシンというタンパク質が家族性遺伝により正しく生産されず凝集することで、肝硬変・肺気腫を引き起こします。わたしは、その原因となるアンチトリプシン凝集体の構造を明らかにし、凝集体の形成を阻害する可能性のある薬剤の設計を、英国ケンブリッジ大学との共同研究により行いました。
食物アレルギー軽減に対する新展開を目論む
食物アレルギーは、食品が含むタンパク質構造の不均一性に原因があると考えています。その代表的な対策には、脱アレルゲン作物の生産という、遺伝子組換技術の利用が挙げられますが、世の賛同を得るにはまだまだ時間がかかりそうです。では、たとえば、我々が日々電子レンジで使っている電磁波の力を利用して食品のアレルゲン性を軽減するアロマセラピーにより、患者のアレルギー感受性を軽減することができないでしょうか?大胆な視点を基に、総合的に食物アレルギーの軽減に挑もうとしています。
山﨑 正幸 准教授

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