- 教員氏名
- 神戸 敏成(ごうど としなり) 教授
- 学位
- 博士(農学)
- 学歴
- 千葉大学・院・園芸学
- 専門分野
- 園芸科学・植物資源学
- その他
- 日本植物園協会植物多様性保全委員会副委員長。平成30年度日本植物園協会木村賞受賞。
中学生の頃、学校へ行く道の脇の畑に当時は珍しかった赤い花が咲くヒマワリを見つけました。種を蒔いてみると発芽したヒマワリの胚軸の色には黄緑色のものと赤褐色のものがあることに気づきました。やがて胚軸が黄緑色のヒマワリには黄色い花が咲き、胚軸が赤褐色のひまわりには赤い花が咲きました。これが、私が植物の研究野道に進むことになったきっかけです。
美しい花や花の香りは私たちに憩いの空間を与え、生活を豊かにしてくれます。花卉園芸学研究室では、植物組織培養技術などを利用して貴重な植物の増殖・保存や主に観賞用植物を対象として新しい植物を作り出す研究を行なっています。その一つが洗脳というナデシコ科の植物です。中国から600年以上前に渡ってきたと考えられている植物で、日本に現存するセンノウは全て三倍体という染色体が二対から三対に増えている特殊な植物であることを明らかにしました。この三倍体センノウの起源の解明と育種への利用に関する研究に長年取り組んでいます。ほかにも国の天然記念物に指定されている「荒川のカンヒザク」や絶滅の危機に瀕しているラン科植物の増殖・保存、ユリ、チューリップ、クリスマスローズなどの夏季園芸植物の新品種育成にも取り組んでいます。