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Faculty of Agriculture

農学部

応用生化学研究室

食品栄養学科

応用生化学研究室 ウルトラファインバブル水の不思議 二酸化炭素が水に溶け込んだ炭酸水(Wilkinson )はpHが低いが、 二酸化炭素をバブルに封入した(NSLC CO2 )は、実験水(ELIX )とpHが変わらない

ウルトラファインバブルの性質と、
その利用が卵タンパク質へ与える影響

皆さんは、卵を毎日のように食べていますよね?そうです。卵は我々にとって、とても大切なタンパク質源です。
私は、学生時代からこれまでずうっと、卵のタンパク質であるオボアルブミンの研究、そしてそれによく似た形をしていて、病気に関わるアンチトリプシンというタンパク質の研究を行ってきました。それは、タンパク質の「かたち」について考えるというものです。タンパク質の「かたち」は、病気や食物アレルギーの原因となります。

そして近年出会ったのが、そのタンパク質の「かたち」を変えるポテンシャルを持つ、直径が約100ナノメートルの気泡を含むウルトラファインバブル(UFB)水です。まず、UFBは直接観察することが極めて難しいため、その性質がまだまだ明確に定義されておらず、検討する必要があります。一方で、世の中では、その利用効果として、洗浄効果、植物の成長促進などが、注目されています。我々が実施した実験からは、卵タンパク質の「かたち」を変えそうな知見が得られてきています。タンパク質の「かたち」を変えるということは、卵料理である茶碗蒸し・メレンゲが未知の物性を持つかもしれない、卵のアレルギー性が変わるかもしれないということです。

そのほか、「サプリン」の研究、「食欲」に関する研究も、みなさまのご協力のおかげで始めることができました。

遠いゴールは、自分の中でずうっとモヤモヤしている、「食と幸せ」について、それなりの説明を与えることに設定しています。楽しいですね、考えるのが。

  • 肝臓疾患の原因となるタンパク質のかたち(1つの色が1つの分子を表す)
  • 研究室のメンバー

所属学生研究テーマ・分野(例)

  • UFBに閉じ込める気体の種類と、メレンゲの特性
  • サプリメントを用いたプリンの開発と、嗜好性・物性の変化

指導教員

山﨑正幸 研究室
指導教員名
山﨑 正幸(やまさき まさゆき)教授
専門分野
生化学、構造生物化学、生物物理学、医科学一般
キーワード
タンパク質の構造、ウルトラファインバブル、卵料理、食物アレルギー
主な担当講義
生化学,生物物理学
主要著書・論文
Protein Engineering of d-succinylase from Cuspriavidus sp. For d-Amino Acid Synthesis and the Structural Implications. (Adv. Synth. Catal., 2021年)
Crystal structure of a stable dimer reveals the molecular basis of serpin polymerization.(Nature, 2008 年)
Crystal structure of S-ovalbumin as a non-loop-inserted thermostabilized serpin form.(J. Biol. Chem., 2003 年)

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