皆さんは、卵を毎日のように食べていますよね?そうです。卵は我々にとって、とても大切なタンパク質源です。
私は、学生時代からこれまでずうっと、卵のタンパク質であるオボアルブミンの研究、そしてそれによく似た形をしていて、病気に関わるアンチトリプシンというタンパク質の研究を行ってきました。それは、タンパク質の「かたち」について考えるというものです。タンパク質の「かたち」は、病気や食物アレルギーの原因となります。
そして近年出会ったのが、そのタンパク質の「かたち」を変えるポテンシャルを持つ、直径が約100ナノメートルの気泡を含むウルトラファインバブル(UFB)水です。まず、UFBは直接観察することが極めて難しいため、その性質がまだまだ明確に定義されておらず、検討する必要があります。一方で、世の中では、その利用効果として、洗浄効果、植物の成長促進などが、注目されています。我々が実施した実験からは、卵タンパク質の「かたち」を変えそうな知見が得られてきています。タンパク質の「かたち」を変えるということは、卵料理である茶碗蒸し・メレンゲが未知の物性を持つかもしれない、卵のアレルギー性が変わるかもしれないということです。
そのほか、「サプリン」の研究、「食欲」に関する研究も、みなさまのご協力のおかげで始めることができました。
遠いゴールは、自分の中でずうっとモヤモヤしている、「食と幸せ」について、それなりの説明を与えることに設定しています。楽しいですね、考えるのが。