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Faculty of Agriculture

農学部

農が拓く社会。

龍谷大学 農学部×株式会社くしまアオイファーム さつまいも農家の未来を拓け。

さつまいもを使用した商品開発プロジェクト

さつまいもの生産・加工・販売を行う株式会社くしまアオイファームと資源生物科学科の岡田航輝さんが共同でさつまいもを使った商品開発を実施。生産農家から出る規格外のさつまいもを組み合わせた「わらびもちアイス」を企画した。

規格外のさつまいもを使った新商品を開発。

岡田さん
今回、くしまアオイファーム様とのプロジェクトを経て、また一つさつまいもを極めるための一歩が進めたと感じています。もともとプロジェクトが始まる前から、学内のさつまいも研究チームのリーダーとして色々な品種のさつまいもについて研究をしており、さつまいもの魅力に惹きつけられていました。例えば、私たちが食べる「さつまいも」と呼ぶものは、根が太った部分です。しかし、なぜ根が太るのかは解明されていません。食べても美味しい。まだまだ未知なる可能性もある。そんなさつまいもについてもっと研究したいと考えていたときに、大阪で開催されていた農業イベントで出会ったのがくしまアオイファーム様でした。
くしまアオイファームの社長の夢が「さつまいも王」になること。自分もさつまいもが大好きだったこともあり、自分もその場所で何か挑戦したいと思い、下出さんと話をしてインターンシップへ。そこでプロジェクトとしてさつまいもを使った商品開発を行いました。正直、商品開発は初めて。ただやるからには、プロフェッショナルとしてやり抜きたいと考え、いただいたマーケティングを元に、どのターゲットに、どんな商品を届けるかを考察。オリジナリティを求めてさつまいもを使った「わらびもちアイス」を作ることが決まりました。ただそこからも大変で、わらびもちの食感を残すために凍らせない工夫が問われ、自宅でわらびもちアイスを作る日々でした。たどり着いたのが高校の時に習った「凝固点降下」。混ぜる物質の分子量の大きさで、凍る温度を制御して食感を残せることが分かりました。
このままうまくいけば日本初のわらびもちアイスができると開発を進めていたものの、途中で大手メーカーからわらびもちアイスが発売されることを知り、とてもショックを受けました。それも含めて、商品開発のプロセスと難しさを学ぶいい機会になったと思います。今回のプロジェクトは商品化まではいきませんでしたが、くしまアオイファーム様との研究は続いています。現在も卒業論文で使用するために、さつまいもの様々なデータをいただいています。これから生産農家をもっと支えられるように、10年後、20年後に使える技術を作っていきたいと考えています。

学生ではなく、研究者として共同プロジェクトを。

下出さん
くしまアオイファームは現在、さつまいもの生産と集荷、流通をメインにしており、これから加工品を手がけていこうという段階にありました。さつまいもは同じ形がないといわれるほど個体差があり、規格外のものも多く生まれています。規格外の形では味は同じでも安く販売せねばならず、生産農家にとっても大きな課題。そこで、規格外のさつまいもを使って何かできないかと岡田さんに相談しました。岡田さんは学生ですが、はっきり言って普通の学生とは意識が違う。インターンシップの中でプロジェクトを行いましたがさつまいもの研究者として我々も接していました。わらびもちアイスの企画書をいただき、正直レベルの高さには驚いたのを覚えています。我々からは価格の付け方や販売方法などのアドバイスをしましたが、逆に品種の知識や効能など教えていただいたこともたくさんあります。
今回は商品化までは辿りつきませんでしたが、これから共に研究を進める礎ができたのではと考えております。今後も岡田さん、そして龍谷大学と交流を深めながら農業の生産の未来を拓くために、もっと協力していければと考えております。

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