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Faculty of Agriculture

農学部

グリーンサステナビリティ研究室

農学科

グリーンサステイナビリティ研究室

温暖化ガスの動態を知り持続可能な作物生産の方策を探る

 地球規模で増え続ける人口に対して,安全な食料を安定して供給するためには,農耕地を持続的に利用するシステムを構築しなければなりません.人間をはじめとする動物の命は,大気中のCO2を光合成によって有機物に変換できる植物に依存しています.この緑(Green)の持続可能性(Sustainability)こそが,多様な学問分野に共通する視点です.私たちは,作物栽培学の面からこの課題解決に取り組んでいます.例えば,温暖化ガスであるCH4やN2Oの排出量の変動を水田輪作の中で解析しています.また,根粒菌との共生窒素固定能を持つダイズやアズキなどのマメ科作物は,窒素肥料削減に大きな役割を果たすことから,穀類と豆類をいっしょに栽培する混作の研究も進めています.レンゲやクローバを利用した緑肥農業の可能性も探っています.これらは,有機農業(オーガニック,ビオ,生態農業)の技術開発にも必要な地力維持に関する研究です.研究遂行には,作物のパフォーマンスを個体だけでなく集団として見る目も必要です.この作物はなぜそのようにふるまうのか,「フィールドとラボの両方で解析」していく姿勢で学んでもらいたいと考えています.

所属学生研究テーマ・分野(例)

  • 水田転換畑から排出される温室効果ガスの量的評価と排出削減策の検証
  • マメ科緑肥作物が混作,間作,輪作作物の生育と窒素吸収に及ぼす影響
  • 滋賀県内のダイズ圃場における根粒菌の多様性評価
  • 水田転換畑における生物的硝化抑制(BNI)コムギの窒素吸収
  • 大納言系白小豆品種の作出と地域特産品への応用

指導教員

大門弘幸 研究室
指導教員名
大門 弘幸(だいもん ひろゆき)教授
専門分野
栽培学,フィールド科学
キーワード
持続的農業,地球温暖化,有機農業,窒素固定,作付体系
主な担当講義
食農科学特別講義(院),持続的食農環境科学特論(院),グリーンチャレンジ演習A・B(院),植物栽培の考え方(学部)
その他
2020年 根研究学会学術功労賞
2005年 日本作物学会賞
主要著書・論文
中野監修,大門・神山著,根っこのふしぎな世界,根っこはどうやって生きているの,文研出版,2023年
大門編著,作物学概論,朝倉書店,2018年
大門・奥村編著,飼料・緑肥作物の栽培と利用,朝倉書店,2017年
Webサイト
http://hiroyukidaimon.net/web/HOME.html https://www.instagram.com/dragonpeanut/

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