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Faculty of Agriculture

農学部

学部長メッセージ

目線は常に食を生産する農、
そして流通と消費の現場であり、
それを科学する人材を育む農学部

農学部長 末原 達郎

食料生産から消費のプロセスを「フードチェーン」と言います。私たちの社会は、農畜水産物の一次生産から加工、流通、消費に至るこの「フードチェーン」に関して様々な課題を抱えています。地球規模では、2030年に80億人を超えると予想される人口を養えるように農耕地を適正に増加し続けられるでしょうか。変動する気象環境下で農作物の収量と品質を高く維持できるでしょうか。美味しくて安全な食を提供し続けられるでしょうか。後継者に魅力のある農業やそれを可能にする地域の活性化の方策を提示できるでしょうか。流通や消費の過程における食品ロスを軽減できるでしょうか。人類生存の根幹である「食」に関わるこれらの多様な課題の解決には、「農」に関わる様々な知識と技術が必要です。龍谷大学では、「食」と「農」に関する学びを提供し、このような課題に積極的に取り組み、その解決を目指そうとする人材を社会に輩出すべく、2015年4月に農学部を創設しました。その目線は、常に「食」と「農」の現場です。

その2015年9月に国連で決議されたSDGs(持続可能な開発目標)では、17の分野別目標と169の達成基準を掲げています。この行動指針は、龍谷大学農学部における教育・研究の視点としても重要だと考えています。例えば、目標2(Zero Hunger)では、持続可能な食料生産システムを確保し、環境変動にレジリエントな農業の達成を目標としています。また目標6(Clean Water and Sanitation)や目標7(Affordable and Clean Energy)では、水資源の確保や再生可能なエネルギーへの転換を掲げています。いずれも農業生産活動において重要な視点です。さらに、目標12(Responsible Consumption and Production)における食品廃棄物の半減、目標13(Climate Action)の気象変動対策、目標14(Life below Water)の陸上活動に起因する海洋資源の保全、目標15(Life on Land)の生物多様性と生態系の保全に関しては、まさに農業生産活動から流通、消費の過程、すなわち「フードチェーン」における様々な対策がその目標達成に大きく影響します。私達は、自然科学、社会科学、人文科学といった多様な学問の視点から、地域に根ざしてさらには地球規模で「食」と「農」を捉え、これらの目標達成のために必要な統合科学である農学の学びを提供します。

龍谷大学農学部のカリキュラムの特徴の一つとして、植物生命科学科、資源生物科学科、食品栄養学科、食料農業システム学科の4学科におけるそれぞれの専門科目に加えて、4学科全員の必修科目として、「食の循環実習」を1年生後期から2年生前期の1年をかけて学ぶことがあげられます。農耕地管理の技術や農作物栽培の実際を附属農場で実習します。また収穫物の加工実習や食味の評価を行い、さらに農業の基盤である地域の環境や多様な食文化について学びます。まさに「フードチェーン」を体感し、その目線を磨きます。ここでは、4学科の学生がそれぞれに異なる視点を皆で共有して、その後の専門科目の学びに活かします。また、全学科必修科目の「食と農の倫理」では、高度な知識と技術を活用する上に必要な科学倫理について学びます。さらに「フードチェーン」の目線は、「海外農業体験」や「農学部インターンシップ」によって、世界へと広がり、企業における実践の可能性へと繋がります。

今、農学部に求められているものは何なのでしょうか。農学を学ぶ若者達に社会は何を求めているのでしょうか。私達はそれを常に意識して、農学という科学を楽しめる人材を育みたいと考えています。

農学部長 大 門 弘 幸

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