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Faculty of Agriculture

農学部

田邊 公一(応用微生物学研究室)

田邊 公一
教員氏名
田邊 公一(たなべ こういち) 教授
学位
博士(農学)
学歴
京都大・院・農学
専門分野
細菌学(含真菌学)
その他
平成23年 真菌症フォーラム第12回学術集会奨励賞 受賞
平成23年 第60回日本感染症学会東日本地方会奨励賞 受賞
平成25年 日本医真菌学会奨励賞 受賞

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発酵中の微生物の挙動を明らかにする研究

微生物は敵か味方か?

微生物は、乳酸発酵やアルコール発酵など、人の食生活に役立つ一方で、食中毒や感染症など、人間に危害を及ぼす側面も持ちます。私たちが安全で豊かな食生活を送るためには、微生物の性質を十分に理解してうまく付き合っていくことが必要です。私は自然環境や発酵食品における微生物の生命活動に興味を持ち、以下のような研究を進めています。

1)清酒もろみ中の微生物間相互作用

清酒は、米、水、麹を混ぜ合わせ、発酵したもの(もろみ)をしぼって出来上がります。清酒の発酵には、麹(デンプンの糖化)と酵母(アルコール発酵)が主要なはたらきをもつと考えられていますが、実際のもろみの中には乳酸菌や野生酵母などの様々な微生物が共存すると考えられています。それぞれの微生物は偶然に同じ環境に放り込まれて、ただ増殖しようとするだけなのでしょうか?微生物は、自身が作り出した酸やタンパク質などを介してお互いに情報のやり取りをしていることが分かってきています。清酒もろみの中でも微生物同士がコミュニケーションをとりながら清酒の品質が決められているかも?と考えて研究を進めています。

2)鮒寿司に含まれる乳酸菌の研究

鮒寿司は、鮒を飯と一緒に乳酸発酵させて作られる滋賀県独自の発酵食品です。通常、樽を用いて屋外で漬けるため、スペースが必要であり、発酵が進みやすい夏季にしか製造できません。そこで、鮒1匹と飯を密封袋に入れて屋内で鮒寿司を漬ける方法を開発しました。この方法ならば、鮒寿司が一年中作れますし、厳密な温度管理も可能です。この方法を使って、鮒寿司製造途中の乳酸菌の動きを詳細に解析しています。
https://www.instagram.com/craftfunazushi/

【可能な共同研究分野】
発酵食品の研究開発
環境中の微生物の検出や分離培養など

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