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Faculty of Agriculture

農学部

尾崎 智子(日本の食文化研究室)

尾崎 智子
教員氏名
尾崎 智子(おざき ともこ) 講師
学位
博士(文学)
学歴
東京大・院・日本史
専門分野
食と衣服の生活文化史
その他
学芸員

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日本人の生活は100年間でどう変わってきたか

皆さんは、どんな生活をしたいですか? 倹約せざるを得ない、健康的でありたい、とにかく手間を省きたいなど、多くの制約や希望があるでしょう。各々が持つ制約や希望にそって「生活は意識的に変えられる」という認識を広め、変える方法を大々的に宣伝したのは100年前の日本政府でした。私は、政府が始めた生活改善運動を通じて、食生活や衣生活がどう変化したのかを研究しています。

食生活では、特に牛乳飲用と胚芽米食に注目してきました。政府が理想の暮らし方を説いても、言われただけでは国民は納得しないと思いませんか?ただでさえ乳製品は「バタくさい」と嫌われていたし、白米を食べる人の中で胚芽米を好んで食べる人も当時はいなかった。ですが、1920年代の日本人にはタンパク質が足りず、毎食白米だけを食べていてはビタミンB1がとれません。そのため牛乳を飲むようすすめ、胚芽米講習会を開いて、人々の健康を向上させようとしたのが協同組合でした。

今もインターネットをみると様々な暮らし方があります。使うところには思いきりお金を使う、お金持ちでもあまり物欲がない、「丁寧」な暮らしをする、新しい家電を積極的に取り入れる…。今あげた様々な生活思想の萌芽は、既に100年前に見られます。1920~60年代における生活の変化から現在の生活を考察し、将来の生活を見通す。この点をこれからも極めていきます。

  • 『消費と経済』より、『消費と経済』は国民の生活改善運動意識を高めるために文部省が行った展覧会図録
【可能な共同研究分野】
郷土料理に関する文献探索、協同組合の研究、社史編纂へ向けてのご相談

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