私は兵庫県の淡路島出身です。子どもの頃は両親が仕事で忙しく、同じ淡路島にある祖父母宅で、よく面倒をみてもらっていました。祖父母は長年、農業をしていて、玉ねぎ、レタス、お米の三毛作をしていました。その農作業を手伝う中で、作物の成長過程を知り、田畑に生息するカエルやバッタなどの生き物と触れ合ってきました。小学4年生から高校までは野球一筋でしたが、高校3年生になり、進路について考えたとき、昔から農業が身近にあり、動植物にも興味があったことを思い出しました。また、高校までは化学と物理のみで、生物を学んでいなかったので、大学で専門的に学んでみたいと思いました。
農学部に入学したものの、学内で受けた生物の試験は散々な結果でした。でも、自分が農作業をしていて不思議に思っていたことや、祖父母の経験から導き出された知恵などが理論的にわかっていくことがおもしろくて、何か少しでも興味がわくと本を買って読んだり、学内の図書館で調べたり…好奇心のままに探究し、理解するうちに成績も好転しました。