小さな頃から両親や祖父が農業をする姿を見てきました。実際に田植えなどを手伝ったりしていたので、自分がいつか農業を継ぐということに違和感はありませんでした。ただ、そのような日がきた時の準備としてしっかりと農学を学んでおけば、自分なりの“理想とする農業”を残せるかも知れない、そんな想いから農学部を選択しました。龍谷大学を選んだ一番の理由は1期生だったから。“自分で道を切り拓く”“何か面白いことができそう”という期待感があって選びました。

農学を研究する面白さを教えてくれたのは、“龍谷大学での学びが社会とどうつながっているのか”を発信するプロジェクト「You, Challenger Project」です。プロジェクトで農業の持続可能性について調べそれを高校生や企業の方の前でプレゼンテーションを行い、実際に野菜を育てて販売も行いました。考えたことを実行するたびに、もっとこうしたらいいのではないかとアイデアが出てきて、積極的になっていく自分がいました。今、私が研究に対して前向きになれているのも、そうした経験が原点になっているのだと思います。

大学卒業後は龍谷大学の大学院に進学する予定です。入学前から決めていたことでしたが、せっかく研究を行うならしっかりと大学院までやり遂げたいという思いがありました。現在、ラッカセイを水田転換畑でいかに生産するかについて研究をしているので、引き続き研究する予定です。本来ラッカセイは砂地で育つ作物ですが、水田の跡地で育てると根に着く根粒が増える傾向があります。ただなぜ増えるのか理由は分かっていません。根粒の謎を解明することで、安定した生産へとつなげることを目指しています。現在、コメの消費量が減ってきている中で、ラッカセイがコメ農家の新たな可能性となるような選択肢を作るためにさらに研究を深めていきたいです。

残りの学生生活は、大学院進学までにもっとラッカセイについて研究を深めるとともに、学生の時にしかできない「出会い」を大切にしたいです。研究の面白さを教えてくれた「You, Challenger Project」や色んな人との交流は刺激にもなり前に進む原動力となります。その中でたくさんの「面白そう」に出会って、未来の糧にしていきたいです。