体脂肪(体内に蓄積される脂肪分)は、蓄積する部位によって健康への影響が異なります。特に、内臓の周りに蓄積する内臓脂肪の増加と、肝臓の中に体脂肪が蓄積した脂肪肝は、糖尿病などの生活習慣病を引き起こすことが分かっています。この内臓や肝臓の体脂肪蓄積を防ぐ食習慣を解明していくことにより、健康的な食生活を送る重要性を明らかとしていきたいと考えています。
これまで、健康診断の医療データ解析を進め、「野菜をよく食べる」食習慣を持つ中高年の男性で、内臓脂肪型症候群(メタボリックシンドローム)および脂肪肝の発症リスクが抑えられることを明らかとしています。一方、中高年の女性では、「大豆製品をよく食べる」食習慣が、脂肪肝のリスクを抑制することが分かりました。
地域における栄養行政や、医療機関と連携した研究活動を進めることで、疾病予防に役立つ食習慣を明らかとしていきたいと考えています。