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Faculty of Agriculture

農学部

植物遺伝学研究室

生命科学科

植物遺伝学研究室

遺伝資源の多様性の有効利用

作物の品種改良(育種)にとって重要な要素の一つが,形質の多様性です。形質の多様性はその形質を支配する遺伝子の変異によって生み出されています。栽培植物の改良に『利用可能な』遺伝変異をもつ個体,系統,品種を遺伝資源とよびます。ここで『利用可能な』というのは,今すぐに役に立つ変異や特徴を持っていなくとも,将来重要となる遺伝子を持っているかもしれない,潜在的な利用性をも意味しています。

私たちの研究室では,コムギ遺伝資源(コムギとその近縁種)の中に眠る,まだ利用されていない有用な形質を探索し,その原因となる遺伝的変異を明らかにすることを目指しています。具体的には,実験室内で様々なコムギ系統に環境ストレス(冠水ストレス,塩ストレスなど)を付与する生物検定を行ったり,ガラス室や圃場で比較栽培を行ったりして,特徴的な形質(極端にストレスに強いまたは弱い,変わった形質を示す)系統を探し出します。興味深い特徴を示した系統は実験標準系統と交配し,連鎖解析等で原因遺伝子の特定に取り組んでいきます。

所属学生研究テーマ・分野(例)

  • 発芽時の冠水ストレスがパンコムギに与える生育阻害の多型調査
  • パンコムギの穀粒に含まれるミネラル成分含有量の多様性調査

指導教員

竹中 祥太朗(たけなか しょうたろう) 講師
指導教員名
竹中 祥太朗 講師
専門分野
遺伝育種科学
キーワード
コムギ・環境ストレス・遺伝資源・育種
主な担当講義
遺伝学I,食の循環実習I・II
主要著書・論文
○Development of self-fertile deletion homozygous and ditelosomic lines for the long arm of chromosome 2A in common wheat.
○High sensitivity of roots to salt stress as revealed by novel tip bioassay in wheat seedlings.
○Genetic diversity of submergence stress response in cytoplasms of the Triticum-Aegilops complex.

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