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Faculty of Agriculture

農学部

多細胞免疫動態研究室

生命科学科

多細胞免疫動態研究室

植物【多細胞】と病原細菌【集団】のせめぎあい

植物がいかに病原体感染から身を守っているのか、また、病原体がどのようにしてその植物の免疫を撹乱して感染を成功させているのか。こういった研究は、我々が食料とする農作物を守るためにとても大切な研究であり、国内外で盛んに行われています。しかし、多細胞からなる植物組織の細胞一つ一つが免疫応答時にどのようにそれぞれの役割を果たしているのか、といったことはほとんど知られていません。一方、病原細菌は感染時には多数の菌からなる集合体となっていますが、一つ一つの細菌が全く同じ機能を果たしているのか、それとも何らかの個性があるのかどうかもよくわかっていません。

そこで、当研究室では、顕微鏡などを用いて各細胞の【個性】に着目した植物ー微生物相互作用研究を行っています。未知の現象を明らかにするためには、新しい技術のみならず、正しい基礎知識に基づく科学的・論理的な思考力が重要です(理系卒に期待される能力です)。そのような能力は一朝一夕には身につきませんが、研究室で関連論文を読んで議論したり、各自の興味を生かして決めた研究テーマに取り組んで試行錯誤することで養うことができるものです。そんな日々の研究活動の成果が、ひょんなことから新たな農作物の病害防除法につながるかもしれません。

所属学生研究テーマ・分野(例)

  • タバコ野火病菌病原性の微生物生態学的解析
  • トマト斑葉細菌病の植物体内における挙動解析
  • シロイヌナズナ免疫における防御応答関連遺伝子の機能解析
  • トマト斑葉細菌病に対する植物ファイトアレキシン作用機作の解析(前所属大学でのもの)

指導教員

朝見祐也 研究室
指導教員名
別役 重之(べつやく しげゆき) 准教授
専門分野
植物保護科学・植物分子・生理科学・植物免疫学・微生物生態学
キーワード
植物免疫・細胞間相互作用・組織間相互作用・イメージング・植物関連細菌
主な担当講義
植物病理学II・分子生物学・植物生命科学実習
業績
日本植物生理学会 2020年度PCP論文賞(2020年3月)
主要著書・論文
○Salicylic Acid and Jasmonic Acid Pathways are Activated in Spatially Different Domains Around the Infection Site During Effector-Triggered Immunity in Arabidopsis thaliana. (Plant Cell Physiol. 2018)
○微生物・植物相互作用【特集 ERATO野村集団微生物制御プロジェクトについて~細菌の集団形成と社会性の創発~(前編)】 (生物工学会誌 2020)
○文系のための生命科学 第二版. (分担執筆 羊土社 2011)
Webサイト
https://www.betsusama.com

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