農作物の生産に関わる自然科学を中心に学びます。品種育成、作物多様性、土壌などの栽培環境の保全、農薬や化学肥料が環境に与える影響など、農業の現場に直結するテーマを実証的に探究します。実験・実習では、植物の育成や栽培を行います。講義と実践を通じて、食や農に関わる現場において高い問題解決能力を発揮できる人材を育成します。

池永 有吾さん
資源生物科学科※ 4年生(大阪府立刀根山高等学校 出身)
当研究室では植物の組織培養技術などを利用し、貴重な植物の増殖・保存や新しい観賞用植物の作出に取り組んでいます。私は年間をとおして鑑賞できる多肉植物ハオルチアの一品種「裏般若」に着目し、培養系の確立とプロトプラスト培養の研究を行っています。プロトプラストとは、酵素処理によって細胞壁を取り除いた球状の細胞です。培養すると細胞分裂が起こり植物体を再生させたり、異なる植物のプロトプラストを細胞融合することで雑種をつくり出せたり、遺伝子の導入によって植物に新しい性質を与えられたりと、植物バイオテクノロジーには欠かせない技術です。実験では、思い通りにいかないことも多々ありますが、良い結果を得られたときの感動はことばに尽くせません。組織培養の技術・知識はもちろん、先生からの助言といった4年間の学びの多くが、実験結果の考察に役立ちました。

新沼舘 ゆいさん
資源生物科学科※ 4年生(滋賀県立東大津高等学校 出身)
農作物に被害をもたらす害虫は、防除技術の進歩に伴い薬剤抵抗性を獲得していきます。昨今は気候変動により、害虫の発生地域が拡大する傾向にあります。この悪循環を解決するには新たな技術が不可欠であり、技術開発には最新の研究結果が必要です。小さな昆虫の小さな結果も、大きな問題の解決につながるかもしれません。当研究室では、化学薬品に依存しない害虫防除技術の開発をめざし、薬剤抵抗性も含めた害虫の生態を解明することで、発生リスクの予測を行っています。私は、ナス科害虫であるニジュウヤホシテントウに着目し、管理技術の開発と防除技術の最適化をテーマに卒業研究をすすめてきました。研究をとおして害虫や農薬の専門知識が身につくと同時に、飼育方法が確立されていない昆虫の管理を模索するなかで、問題解決能力も培われました。
※2023年、「農学科」に名称変更