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龍谷大学 農学部 永田 篤志さん
畑、日本酒…今の自分に
つながる環境があった。
資源生物科学科 4年生
菊水酒造株式会社 内定
永田 篤志さん
大阪府立堺東高等学校出身
家の隣に祖父母の家があり、その隣に祖父の畑がありました。家庭菜園にしては広大で、幼い頃から収穫などを手伝い、合間にバッタなど虫を捕まえてはカゴに入れて育てて…と生物を感じながら暮らしてきました。化学も好きだったので大学進学時には生物と化学が学べる農学部を志望。中でも、目に見えない微生物の働きによって生まれる「発酵」に興味があり、それを学べる資源生物科学科へ。1年次には4学科合同で取り組む「食の循環実習」で、農作物の「生産(栽培・収穫)」から「加工」「流通」「消費」「再生」に至る一連のサイクルを体験しながら学びました。発酵を学びに来たのにこんなことまで?と意外でしたが、今思えば専門科目を学ぶ前の基盤となる内容で、1年次に学んでおけてよかったと感じています。
発酵とは微生物の働きによってものを分解・変化させることであり、その産物が有益なら発酵、有害なら腐敗と呼ばれますが、そんな話を家でしていたところ、父と祖父が毎晩飲んでいる日本酒も発酵による産物であると知らされ、ますます興味がわきました。
発酵の働きによって生まれる日本酒。
この複雑で魅力ある飲み物を、より多くの人へ。
2年次には植野洋志先生の「発酵醸造学」の授業がすごくおもしろいと感じ、植野先生の勧めで、Ⅱ種酵素取扱者資格が得られるという講習会にも参加。とても難しい内容だったのですが、わからないからこそ、もっと学びたいという意欲につながりました。2年次の夏には酒造メーカーのインターンシップに参加。製造に触れたことで日本酒を造りたいという思いが固まり、就職活動を経て、菊水酒造株式会社の生産部で内定をいただくことができました。面接では、1年次に取り組んだ「食の循環実習」のことも話し、幅広く学んできたことをアピールできました。
私は成人して初めて飲んだお酒が日本酒で、今では父や祖父とともに日本酒を酌み交わす日々ですが、友人には日本酒を飲む人が少なく、その状況に悔しさを覚えています。日本酒は微生物である麹菌と酵母菌が生み出す複雑で魅力ある飲み物。その発展に貢献できるよう、製造の現場で多くのことを学び、吸収し、受け継がれてきたブランドを守りながら、より幅広い層に愛される日本酒をいつか生み出していけたらと思います。
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