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アグリDX 人材育成事業

学生インタビュー

2022年12月16日、西本願寺の御影堂(国宝)で龍谷米の進納式が行われました。進納式は、農学部が開設してから毎年行われている年末の恒例行事で、農学部1年次約450人が参加しました。荘厳な空気が漂うお堂の中で、2022年秋に学生自らが牧農場で収穫した龍谷米<うるち米(にこまる)>とそのお米で作った白味噌が進納されました。その式典にて進納の大役を担ったふたりの学生に話を聞きました。

本当に必要なDXが選べるように

資源生物科学科1年次 木本 奏彰さん

世界遺産の西本願寺にある国宝の御影堂で行われる進納式で自身が収穫した龍谷米を進納するという大変貴重な経験をさせていただきました。普通なら緊張をしそうですが、不思議とその場に身を置くだけで心が落ち着いていくのを感じました。故郷の三重県では農業高校に通っていたので、すでに田植えや収穫の経験はありましたが、鍬を手に持ち稲刈りしたことは「食の循環実習Ⅰ」が初めて。ほとんどの農作業を機械で行うことが当たり前の時代だからこそ、日本人がどのように稲作を継承してきたのかという農業の原点を知っておくことは大切だと実感しました。

農業と深く関わる「食」の社会問題に関しては、幼いころから食べ物を残さないよう心がけてきたので、コンビニやスーパーでたくさんの食品ロスが出ている現状をどうすれば変えていけるのか、と考えることが多々あります。今回、進納した龍谷米も収穫した私たちのことを想像してもらいながら、残さずに大切に美味しく食べてくれればとても嬉しいです。

これからの時代、国内の農作物の自給率を上昇させるために農業分野をデジタル技術で高度化し、生産性を向上させていくことは重要だと思います。一方で、デジタル技術を駆使して生産量を向上させることのみに執着してはいけないとも考えています。本当に基本的なことですが、食品ロスなどの社会的課題の現状を踏まえ、生産者・消費者ともに命の根源である「食」を支える農作物(食べ物)を大切にする気持ちをもつことが大事だと思っています。

「食の循環実習Ⅰ」で芽生えた感謝の心

食品栄養学科1年次 芳野 駿さん

大阪府の郊外で育ち、小学生、中学生でも田植えをしたことがありました。正直、当時は“やらされている感覚”しか持てなかったんですよね。でも、農学部の「食の循環実習Ⅰ」での田植えでは、水田センサーで水位・水温データを24時間自動収集し、そのデータをスマホで管理する最先端の農業IoTの取組み等、小学生、中学生ではできなかった“学び”を体験することができたので、違った観点で農家の方々の大変さ、その労力への感謝を改めて感じることができました。

昨今、気になっているのは食品の物価高騰のニュースです。現在、飲食店でアルバイトをしていることもあり、お店の経営や消費者の経済事情にも関係するのでとても気になります。さらにコロナ禍では子どもや社会的に弱い立場の人が食べることにすら困るという状況が起こっている一方で、食品廃棄物が減らない社会的課題も見えてきて。日本全体の食品廃棄物を削減するために何ができるのか、農学部で学びながら考え続けていきたいと思いました。

将来は、管理栄養士の資格を取得して「食」と「栄養」のスペシャリストとして活躍することをめざしています。管理栄養士の分野において「アグリDX人材育成事業」を通して養成されるデジタルマインド・スキルを活かすことができるよう引き続き取り組んでいきたいです。


(左)木本 奏彰(きもと かなあき)

龍谷大学農学部資源生物科学科1年次生

(右)芳野  駿(よしの かける)

龍谷大学農学部食品栄養学科1年次生

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