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Faculty of Agriculture

農学部

樋口 博也(応用昆虫学研究室)

樋口 博也
教員氏名
樋口 博也(ひぐち ひろや)教授
学位
博士(農学)
学歴
三重大・院・農学
専門分野
昆虫生態学、植物保護学

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農作物を加害する害虫にどう対応するのか?

作物や野菜、果樹を栽培する場合、害虫対策は避けては通れない問題となっています。しかし、防除すべきと考えられる害虫は、もともとは自然界の片隅で植物を餌として細々と生活をしていた昆虫なのです。ところが、人間が農耕をはじめ、植物を農作物として栽培しはじめたことにより、昆虫は害虫と呼ばれるようになり、排除すべき、防除すべき対象となりました。

本研究室では、害虫を対象に、その基礎的な生態、生活史、植物とのかかわり、天敵の働きなどを明らかにするとともに、その害虫の管理技術や発生予察法についても考えていきます。たとえば、ダイズの子実を吸汁加害するイチモンジカメムシは、ダイズが開花期に達すると成虫がダイズ畑に飛来侵入し、雌成虫はダイズの葉や茎に卵を産みます。しかし、その卵から孵化してくるカメムシの幼虫は非常に少なく、その孵化率は10%以下であり、卵期の死亡率が非常に高いことが分かりました。この卵期の最大の死亡要因は、カメムシの卵に卵を産む蜂、すなわち卵寄生蜂による寄生であることも明らかになりました。ダイズ畑では、害虫であるカメムシの個体群密度を、天敵である卵寄生蜂が制御していたのです。さらに、この天敵を積極的に利用できれは、農薬に頼らないカメムシの新しい管理技術の開発に結びつくと考えられます。

  • イチモンジカメムシ成虫
  • イチモンジカメムシの卵に寄生する卵寄生蜂
【可能な共同研究分野】
害虫のフェロモンを利用した管理技術の開発

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